2021年7月2日金曜日

石州瓦入荷

 先日、島根県の石州瓦が入荷しました。




その昔は全国に瓦の産地が点在していましたが、現在、愛知県の三州瓦、島根県の石州瓦、兵庫県の淡路瓦が、瓦の日本三大産地と呼ばれています。


石州瓦は三大産地の中でも粘土の特性により、一番高温で焼くことができ、寒さ、塩害に強い瓦です。
特に石州瓦は、島根県東部の出雲地方で採掘される「来待石」から採れる釉薬を使用した「来待(きまち)色」が有名です。

来待色の屋根が特徴的な集落
素晴らしい街並みですね。
このような地域性のある街並み、いつまでも残してほしいものです。

また石州瓦は江戸後期から明治初めのころに北海道の神社で使用された文献が残っています。
当時、どうやって運んだのでしょうか??
その答えは「北前船」
「北前船」とは3月下旬ころ大阪を出帆。
4月から5月に、瀬戸内海から日本海の港に寄港しながら商売をし、5月下旬ころ北海道に到着。
7月ころから逆航路で南下して、11月下旬ころ大阪に到着していました。
その便で石州瓦も運ばれていたようです。
「北前船」の廻船業者で有名なのが淡路島出身の「高田屋嘉兵衛」
国後島と択捉島間の航路を開拓し、ゴローニン事件でカムチャッカに連行されましが、日露交渉の間に立ち、事件を解決に導いた豪商。
高田屋嘉兵衛が主人公の司馬遼太郎の「菜の花の沖」が有名です。


2021年7月1日木曜日

修繕工事

 7月に入り、早いもので今年も半分終わりました。

梅雨も末期になり、今日は各地で大雨が降っているようです。

大雨が降れば、古いお宅の雨漏り修繕依頼が増えてきます。

昨日は梅雨前から依頼を受けていた物件の修繕工事を、梅雨の晴れ間を選んで行いました。

「瓦がズレている」との連絡をいただき現地調査に伺うと、確かにズレており、かなり前からズレていた感じでした。
屋根に上ったので、全体の状況調査を行うと、

「谷板(銅板)」の劣化が進んでおり、軒先の方で小さな穴が空いており、野地板が少し腐食していました。
壁より外の部分で家の中に雨漏りはしていなかったので、お施主様は気付かなかったのでしょう。
銅板は酸性雨等の影響で劣化しやすく、今回事情をお話すると新規入替となりました。

しかし、この作業は結構大変。
棟瓦を含む周辺の瓦を一旦撤去し、防水シートを貼り、新規ガルバリウム鋼板の谷板を設置し、瓦を葺き戻します。

【完成】
これで梅雨末期、秋の台風シーズンも大丈夫!
屋根、壁は風雨にさらされ、条件が厳しいところ。
定期的な点検、メンテナンスを行うことにより長持ちさせることが出来ます。
しかし!決して自分では上らないでくださいね。


2021年6月28日月曜日

源八いらかカタログリニューアル中

 弊社主力商品のひとつ、本葺き一体瓦「源八いらか」

現在カタログが欠品でご迷惑をおかけしていますが、至急リニューアル作業中

表紙は、昨年末、神奈川県小田原駅前にオープンした「ミナカ小田原」
タワー棟の前の店舗等が連なる「小田原新城下町」
フード、飲食店を中心に多様な店舗が展開していますが、その屋根の「源八いらか」を使用していただきました。
小田原に行かれた際は是非屋根瓦もご覧ください。

なお、カタログは至急印刷中。
もうしばらくお待ちくださいませ。



2021年6月26日土曜日

古民家リノベーション完成見学会

 昨日は、地元でいつもお世話になっている 船越工務店様の古民家リノベーション完成見学会にお邪魔してきました。

【全体像】
母屋、門長屋、横座敷、離れと、淡路島の伝統的な入母屋造りのお宅。
弊社は横座敷の屋根改修でお世話になりました。
本葺き瓦から和形でリニューアル。
鬼瓦はもともと鎮座していたものを焼き直し、再利用しました。

内部は大幅にリノベーション。
梁をあらわにした開放的なキッチン。
再利用したレトロな建具と最新の機器がとてもマッチしています。

洗面所

裏山を望むウッドデッキ

桧の框とタイル張りの浴室

う~~ん。どれもお洒落で使い勝手がよく、居心地がよさそうです。

門長屋から母屋との間の日本庭園

四季折々の変化が楽しめるお庭です。

最後にドローンで空撮した模様をどうぞ。

撮影があと少し遅れていたら雨が降ってきたので、ナイスタイミングでの撮影。

ちょうどお施主様のお子様も学校から帰って来て、初めて見るドローンに興味津々!

こちらの物件は近日民泊施設としてオープンするそうです。

詳細が決まればアップしますね。

 

 





2021年6月24日木曜日

玉ねぎ小屋

 淡路島の夏の風物詩のひとつ「玉ねぎ小屋」

「玉ねぎ小屋」とは、玉ねぎ専用の家で、淡路島の田んぼの周辺に点在しています。

玉ねぎは、高温と加湿が苦手で、直射日光が当たらず風通しの良い玉ねぎ小屋は、玉ねぎの腐敗を防ぎます。
また、乾燥させることにより水分が抜けることで身が締まり、甘みが格段にアップされます。
「なる」と呼ばれる木に吊るす作業はとても重労働で、農家の高齢化による作業軽減のため、最近では「吊り玉」をする所がめっきり減り、写真のようにコンテナで保管することが増えています。

スレートの屋根の玉ねぎ小屋もありますが、先人の知恵で玉ねぎを熟成させるため「いぶし瓦」の小屋がまだまだ多くあります。

おそらく淡路島にしかない「玉ねぎ小屋」
昔から続く淡路島の風景。
いつまでも残していきたいものです。

2021年6月23日水曜日

久しぶりのドローン

 今日は久しぶりにドローンの練習。

残念ながら曇り空でしたが、弊社上空から瀬戸内海の向こうには四国。

逆方向の三原平野は、特産の玉ねぎの収穫が終わり、田植えがほとんど終了。
これで、農家の方も一段落ですね。

相棒のMavic2
動画のテクニックは上達しませんが、暇を見つけて練習しなければ!



2021年6月21日月曜日

淡路瓦の原料は自然素材

 瓦の原料って意外と知られていません。

セメント?って言われることもありますが、

淡路瓦=粘土瓦と呼ばれるくらいなので、原材料は粘土100%の自然素材。

また、「粘土は海外から輸入ですか???」ってたまに言われますが、淡路島で採掘された「淡路島の大地の恵み」の粘土100%を使用しています。

【粘土採掘場】
写真中央左に写っているユンボ、ダンプカーが小さく見えていますが、巨大は採掘場で、別名「淡路島のグランドキャニオン」って呼ばれています。
※一般の方の見学は基本的に不可です

粘土配合業者様のダンプカーで各窯元に配送され、ここから瓦づくりがスタートします。
淡路瓦の特徴は、「なめ土」と言って非常にキメが細かく、特に、いぶし瓦の表面は釉薬を塗布しないので、キメが細かい粘土が生かされます。

展示会等での説明の際、淡路瓦の特徴として、愛知県の三州瓦さんとの比較を尋ねられた時は「三州瓦さんの表面は男性的で、淡路瓦の表面は女性的です!」と答えます。
そのくらい表面が艶やかなのです。

しかし、昨今様々な業種で盛んな「SDGs」
17の目標の一つ「5.ジェンダー平等を実現しよう」を遂行するためには、今後何かいい説明を考えなくては!ですね。