2023年1月20日金曜日

西淡中学校卒業記念鬼瓦づくり体験

 地場産業である「淡路瓦」のPRの一環として毎年行っている、地元西淡中学校の「卒業記念鬼瓦づくり体験」

第9回目の今日、淡路瓦工業組合のメンバーの一員として参加しました。


一時間目は、瓦の歴史、現在の状況、新しい取り組みなど、出来るだけ中学生に分かりやすいように努め、話をさせていただきました。


二時間目からは、あらかじめ用意したデザイン画をもとに、鬼瓦づくりがスタート。

みんな真剣に作業してくれたので、予定時間より余裕をもって終了し、



今年も力作が揃いました。

一生に一度しかない中学生活ですが、コロナ渦の影響をまともに受けた三年生。
部活動や様々な行事が中止になったり、縮小されたりしました。
今回の鬼瓦づくりが、中学生活の思い出の一つとして、心に刻んでくれたら嬉しいですね。

また、人口の減少が続く淡路島。
早い子なら高校から島外の学校に行き、多くの子が高校卒業後、大学進学、就職で淡路島を離れます。
若いうちは色んな所に行き、目で見て、肌に触れ、様々は経験をすればいいと思います。
しかし、数年、数十年後には、生まれ故郷の淡路島に少しでも多くの子が帰って来てくれれば嬉しいです。
その中から、一人でも淡路瓦に関係する仕事に就いてくれたらなお嬉しいです。

今日の作品は、丁寧に乾燥し、焼き上げ、卒業前の3月上旬にお届けしますので、待っててくださいね。


2023年1月18日水曜日

瓦とひなまつり

 コロナ禍で昨年は開催できませんでしたが、今年は2月5日より「瓦とひなまつり」が開催されます。


会期: 2023年2月5日(日)~4月1日(土)

時間: 9:00~17:00

会場: 兵庫県南あわじ市津井2285-4

    南あわじ市産業文化センター展示棟(入場無料)

是非この機会に、千体以上のお雛様と、四百年の伝統ある「いぶし瓦」との華やかな和の共演をお楽しみください。


2023年1月16日月曜日

阪神淡路大震災から28年

 約6,500人の尊い命を奪った「阪神淡路大震災」から、明日で28年。


東日本大震災が発生するまでは、戦後最大の自然災害でした。

私は当時、大分県に赴任中で、震度3の地震で目が覚め、当時はネット環境がなかったのでテレビを付けたら「淡路島震源の巨大な地震が発生しました」との第一報。

すぐ自宅に電話したら、幸いにも庭の灯篭が倒れたくらいの被害。

その後会社の状況が心配で、何度も電話しましたが何時間も不通で、細かな状況が分かったのは翌日だったと記憶しています。

幸いにも社員に人的被害はなく、当時24時間焼成のトンネル窯も、正月休みのメンテナンスの火止め中で、最悪の事態は免れました。

(その後、設備、在庫品の破損等で約1億円の被害はありましたが)

しかし、一番被害があったのが、「瓦屋根が重いから倒壊した!」との風評被害による瓦の出荷量の低迷。

そのイメージは払拭されることなく、残念ながら粘土瓦の出荷量は右肩下がりが続いています。

震災数年後には、瓦をステンレス釘等で全数留め付けする、「ガイドライン工法」が作成されましたましたが、ようやく昨年の1月1日より、新築のみですが、全数留め付けを講じる必要がある建築基準法に改正されました。(改修は現在努力義務)

安心してご使用いただける瓦屋根。
日本の原風景を取り戻すため、製造、施工業が一体となり、日進月歩で努力しています。

1月17日。
決して忘れることのない日であると同時に、瓦業界に携わる一員として、初心に帰り「自然災害に強い瓦づくり」を考える日でもあります。

改めて、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げます。