着工前
元請様の計らいで、家庭菜園をしていた畑を一旦慣らし鉄板を敷いてくれたので、作業環境のいい現場でした。
昨今珍しい、本葺き瓦から本葺き瓦での葺き替え。
普段から気合は入っていますが、より一層気合の入る現場でした。
設計士様の意向で、鬼瓦と巴の再利用できるものは焼き直し、再び屋根へと。
このような事が出来るのも、「いぶし瓦」の良さの一つです。
「蔵」「横座敷」の袖瓦は「中付キザミ袖」を使用。
光の具合で陰影が出来、また一枚ずつ合端(すり合わせる事)する職人技が発揮出来る瓦です。
これまた昨今珍しい「木塀」
設計士さん、工務店さん、大工さん、建具屋さん、板金屋さん、屋根屋。
それぞれの匠の技の結晶で風情のある「木塀」が完成しました。
サイズ感が分かりづらいですが、庭門には淡路瓦で一番小さいサイズの「本葺き100枚判」を。
目線が近いので納まり、汚れ等に細心の注意を払いながらの作業となりましたが、中々施工することのない瓦なので、職人さんは「楽しい!楽しい!」を連呼しながら作業していました。
長期間に及ぶ作業、また昨年の台風修繕等で大変工程が遅れましたが、お施主様には逆に大変ご配慮いただき感謝感激です。
新築もいいですが、日本の原風景「木造入母屋造り」
後世に残していきたいものです。