2020年1月30日木曜日

祝!新築(平板瓦)

先日上棟した新築工事ですが、平板瓦で順調に進行中です。


人工木材の瓦座、登り淀、軒先水切、面戸水切、ケラバ捨て水切など、平板瓦は瓦を葺く前の下準備が大変ですが、ここが肝心。


昨今一般的な屋根の二倍ほどある大きな屋根。
瓦を揚げるだけでも大変でした。



平部の地葺きもあと少し。
今年は淡路島も暖冬で早朝「霜」が降りることがなく、朝から屋根に上れて作業ははかどりますが、異常気象は今後心配ですね。

2020年1月29日水曜日

BO祭~建築を好きになることが防災につながる~

神戸市中央区のデザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)で1月25日(土)に近畿建築士会協議会青年部会主催の防災をテーマにしたワークショップイベント「BO祭~建築を好きになることが防災につながる~」が開催され、淡路瓦工業組合のメンバーと参加しました。



特に今年は「阪神淡路大震災」発生から25年。
参加者は、建築士や学生、建築に興味がある人を対象にしたイベントなので、特に現在の耐震・耐風施工の「ガイドライン工法」を重点にPRを行いました。


また、主催者様の計らいで協賛ブースのPR時間を設けていただき、各社PRさせていただきました。

しかし参加者の平均年齢が低く、「瓦」に興味がある人が少なく、非常に危機感を覚えました。

これから設計士を目指す人達へのPR。どうしていけばよいのか、、。
足元の出荷も低調ですが、未来への啓蒙活動。
なかなか問題は山積みです。。。


2020年1月27日月曜日

第6回西淡中学校出前授業

地元の南あわじ市立西淡中学校の3年生(約70名)を対象に地場産業の「淡路瓦」をもっと知ってもらおうと、先週の金曜日、淡路瓦工業組合のPR事業の一環として実施し、弊社も参加しました。


1時間目は音楽室にて「淡路瓦」の歴史や製造過程、現在の施工方法、壁材、床材などの新しい取り組みなどの説明をプロジェクターを使用し説明しました。
特に今年は「阪神淡路大震災」から25年の節目の年ということで、
「瓦が重いから家が倒壊した!」との風評被害から業績が現在なお低迷していますが、現在の瓦、工事方法なら倒壊したいことを強調してPRを行いました。


その後は教室に移動し、卒業記念の「鬼瓦作り体験」を行い、
個性豊かなオンリーワンの鬼瓦が出来上がりました!


ゆっくり乾燥し、卒業前にお渡ししますので、3年生の皆様はお待ちくださいね。


神戸新聞社様には取材に来ていただき、翌日の淡路欄に掲載していただきました。

早い子で高校から、地元の高校に進学しても、大学、就職で淡路島を離れる子が多いので、数年後には地元の淡路島に帰って来ていただき、瓦に関連する職種に携わる子が一人でも多くなれば嬉しいですね。

2020年1月18日土曜日

あれから25年。

6,434人が亡くなり、3名が行方不明となった「阪神淡路大震災」は昨日で25年になりました。



「瓦屋根が重いから倒壊した!」
との風評被害により、当時の生産量に比べ現在は激減の一途をたどっています。

「日本の原風景」を維持すべく、瓦産地、全国の屋根工事店が一丸となり、現在では、
「ガイドライン工法」といい、耐風・耐震工法が主流となっています。


震災当時は「土葺き」工法と言って、瓦の下に葺き土をたくさん置き、土の接着力で瓦を留めていました。
葺き土のお蔭で断熱効果があり、夏涼しく、冬暖かい効果があるのですが、
年数が経てば接着力も低下し、地震でズレ落ちたり、台風で飛んだりしていました。


現在の「ガイドライン工法」は
先ず、一番風の影響を受ける軒先、破風(屋根の外周部)はステンレス製の釘、ビスで「3点留め」


従来留め付けていなかった「のし瓦」(棟部)は、銅線でしっかり緊結することのより、
頑丈な屋根になっています。

また、「葺き土」を平部には使用しないので屋根全体の重量も半分以下になっています。


震災の影響もありますが、
ライフスタイルの変化による住宅の洋風化
地域工務店の減少及びハウスメーカーの台頭
家を「建てる」から「買う」への消費変化(スクラップビルド)
核家族化によるリフォーム市場の減少
初期費用が他の屋根材より高い
などの要因もあり、日本の屋根から「瓦」が減っています。

しかし、
基本メンテナンスフリーによるランニングコストの安さ
1枚から差し替え可能なメンテナンス性
雨に強い形状
役瓦が豊富なデザイン性
原料は粘土100%の自然素材
などなど良い面がたくさんあります。

また、夕立の後には気化熱を放出し、ヒートアイランド現象の低下にも貢献するのですよ。
アスファルト舗装だらけの都会の屋根にこそ「いぶし瓦」の屋根が増えれば、熱帯夜の日数が減るかも??