2015年5月30日土曜日

珈琲庵「珈集」箕面店

シリーズ9回目は、和風テイストな外観の珈琲店「珈集」様の大阪箕面店。




軒瓦は、珈琲の「珈」の字を特注で製作しました。


「うだつ」も取付けられ、本格的な日本家屋の様相です。
余談ですが、「うだつ」とは、屋根に取り付けられる、小柱、防火壁、装飾で、うだつを上げるには、それなりの出費が必要だったことから、これが上がっている家は、比較的裕福な家に限られていた。
これが、「生活や地位が向上しない」「見栄えがしない」という意味の慣用句「うだつが上がらない」の語源の一つと考えられている。

ゆったりと落ち着いた雰囲気の中でのティータイム。
大駐車場も完備されていますので、ドライブ途中、買い物の途中に是非!

平成23年2月オープン
場所 大阪市箕面市新稲1丁目158-3
営業時間 8:00~23:00(年中無休)

2015年5月29日金曜日

ドコモショップ(本葺き一体瓦「源八いらか」)

シリーズ8回目は、某ドコモショップのご紹介です。



最先端のスマートフォン等を取り扱うドコモショップさんが、和風の店舗を採用。
一見ミスマッチのようですが、ぜんぜんマッチしてると思いませんか???
屋根はもちろん、敷瓦と白漆喰の「なまこ壁」もいい感じです。

平成20年完工
使用瓦 本葺き一体瓦「源八いらか」



2015年5月28日木曜日

南あわじクア施設(特注スパニッシュ瓦)

シリーズ7回目は、南あわじクア施設「さんゆ~館」のご紹介です。









設計コンセプトは、モダニズムなデザインを基本に、シンボリックな外観を表現する屋根形状。
色調は、周囲の自然と向き合って、四季折々の千変万化に調和する「彩雲」のような色ムラの不揃いの美しさと風合いを醸し出しています。

平成14年完工
屋根面積 約2,800㎡
使用瓦 本葺き及びスパニッシュ瓦特注品


2015年5月27日水曜日

某ストックヤード(陶器平板瓦)

シリーズ6回目は、陶器平板瓦を使用した、某ストックヤード(資源ごみ一時保管所)のご紹介です。




太陽光パネルを設置するため、瓦施工時に、アルミの支持瓦も並行して取付けました。
数種類の取付方法がありますが、支持瓦は、瓦に穴を開けないため、漏水防止には一番良い方法です。

平成24年3月完工
屋根面積 約860㎡
使用瓦 スーパーセラユー(新銀色)


2015年5月26日火曜日

某薬局(いぶし平板瓦)

シリーズ五回目は、平成25年5月1日新築移転した、「兵庫県立淡路医療センター」前の調剤薬局のご紹介です。


兵庫県立淡路医療センター


調剤薬局全景



寄棟と片流れ屋根の独特な形状で、隅棟の棟頂部は、特注の巴瓦で納めました。

サイズ、形状にもよりますが、フレキシブルに対応できるのが「粘土瓦」の特長の一つです。

平成25年完工
屋根面積 約304㎡
使用瓦 いぶし平板瓦「ナイス・ザ・ノア」


2015年5月25日月曜日

某公会堂(緩勾配瓦「四天王」)

シリーズ四回目は、某公会堂で採用していただいた、緩勾配瓦「四天王」のご紹介です。







通常、瓦屋根の場合4寸以上の屋根勾配が必要ですが、設計段階では3.5寸勾配だったため、弊社の緩勾配対応瓦「四天王」を提案させていただきました。
しかし、途中で設計変更になり、4.5寸勾配になってのですが、あえて、そのまま「四天王」を使用しました。
何故かと言うと、「四天王」は二段水切り構造で、緩勾配に対応出来る瓦ですが、もう一点防災機能が他社にはない「ダブルロック構造」になっており、より頑丈な耐風性能を発揮できるからです。

また「四天王は」、桟瓦は当然のこと、万十軒、一文字軒、袖瓦、紐付袖瓦の役瓦も緩勾配対応となっています。

平成23年完工
屋根面積 約360㎡
使用瓦 いぶし53判「四天王(緩勾配対応)」

2015年5月22日金曜日

陸の港西淡

シリーズ三回目は、バスターミナル「陸の港西淡」です。





電車のない淡路島で欠かすことのできない公共交通拠点として、神戸方面の高速バスや、地元のコミュニティバスの発着点で、毎日多くの利用者があります。

「陸の港」という名の如く、建物のイメージは「船」
船の舳先をイメージしたR部は、特注で軒瓦を製作し、一見「本葺き瓦」に見えますが、和型の桟瓦を施工後、素丸瓦を葺いています。

平成12年完工
使用瓦 いぶし56判切落(特殊葺き)


2015年5月21日木曜日

某小規模多機能型居宅介護施設

シリーズ二回目は、某小規模多機能型居宅介護施設のご紹介です。





起り屋根(むくりやね)の片流れ及び腰葺きの特長のある屋根形状で、棟端部は、逆一文字を使用しています。

平成19年完工
屋根面積 約550㎡

2015年5月20日水曜日

洲本市立広石小学校

今回から、弊社が携わった公共物件・店舗などのシリーズをスタートしたいと思います。

まず最初は、本葺き一体瓦「源八いらか」を採用していただいた、洲本市立広石小学校です。





R部(丸くなった部分)は、一体型では施工できないので、本葺き瓦のサイズの大~小と、苦労したのが昨日のように思い出します。
上から見るとU字のように、開口部になっていて、教室の隅々まで日差しが差し込む設計になっています。

平成17年1月31日完工
屋根面積 約1,400㎡

2015年5月19日火曜日

屋根の形状いろいろ

屋根の形状には、様々な形があります。


一般住宅では、切妻、寄棟、入母屋屋根が大多数をしめています。


切妻屋根・・・棟(一番高いところ)の左右に、四角の斜面を取付けた形状の屋根のことを言い、本を開いて伏せたような形状で屋根の基本とも言えます。


寄棟屋根・・・陸棟(一番高いところ)の両端に四つの隅棟がある形状の屋根。


入母屋屋根・・・社寺建築、一般住宅に多くみられる屋根であり、切妻屋根と寄棟屋根とが結合したと考えられる屋根形式を言う。
しかし、残念なことに、最近の新築物件では、滅多にお目にかからなくなりました。


片流れ屋根・・・流れが一方向だけの屋根(写真では奥側)
          最近、太陽光発電を設置する機会が増えているので、この形状が増えています。
          手前の縋る部(凸部)がある場合は、綿密な瓦割付の打合せが必要となります。

屋根は、物件の印象付ける大きなポイント。
新築計画の際は、じっくりご検討ください。






2015年5月16日土曜日

桟瓦いろいろ

いぶし瓦の桟瓦には、様々な寸法があります。


一般的に、全国で主に流通している「53A」「53B」「56」のJIS規格で認定されている寸法以外に、深切判、両深判、80判、100判などがあります。

また、サイズ以外に


面取桟瓦・・・桟瓦の前面(水下方向)部分が丸くなっている形状で、屋根を軽く見せることができ、
        現在主流の形状です。


切落桟瓦・・・面取と違い、前面(水下方向)部分が角ばった形状で、数寄屋建築・寺院建築などの、重厚な屋根、落ち着いた屋根等の意匠に適した瓦です。

いぶし瓦の桟瓦には、全商品ではありませんが、サイズ×面取・切落の形状、それに伴う袖瓦、軒瓦など相当数の種類があり、地域性、それぞれの意匠に適応するべく、多種多様の瓦があるのが、「いぶし瓦」の特長でもあります。





2015年5月15日金曜日

屋根リフォーム(葺き替え工事)の工程

屋根瓦の寿命は、気候条件や手入れよるところが大きく、一概に年数では言えないところがあります。
雨漏りを発見といった明らかに傷みがわかるもの以外でも、天井のシミや屋根材の色褪せなどもチェックポイント。
屋根の耐久性が落ちてくれば、災害時などに危険を招くことになります。


今回ご紹介の物件は、雨漏りなどの実害はなかったのですが、太陽光発電を設置する機に、屋根瓦の葺き替えを行いました。


ご契約後、まず古い瓦の撤去をします。


瓦の撤去後、野地板も撤去し、必要に応じて垂木(野地板を支えている木)も新調します。


古い物件の場合、ほとんどが土葺き工法で、瓦の下に大量の葺き土が載っているので、撤去時どうしても野地板の間から屋根裏に土が落ちてしまうので、屋根裏も丁寧に清掃します。


下地(野地板)を新調し、その後ルーフィング(防水シート)を貼り、瓦の寸法に応じ、瓦を引掛けるための瓦桟を打ち、いよいよ瓦葺きのスタートです。


瓦は一枚ずつステンレス釘等で留め付けて、(一社)全日本瓦工事連盟等が定める「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に基づいて正確に施工していきます。


完成
葺き替え費用だけを比較して、高額と誤解されがちな粘土瓦。
セメント系の屋根材だと、約10年ごとに塗装の塗り替え費用が発生し、長期的に見れば粘土瓦のほうが経済的であります。

予算に応じて、全面的なリフォームを行わず、部分修理(差し替え等)も行うことが可能です。

普段の生活では、水回り等の住宅設備に意識が行くのは当然ですが、一年中、風雨などから大切な家を守っている屋根。
新築検討時も、後々のメンテナンスを考えていただければと思います。

2015年5月14日木曜日

塀瓦いろいろ

塀にも瓦はよく使用されます。


 7寸丸・・・コンクリート打ちっぱなしにも、いぶし瓦は良く似合います。


80判(小瓦)・・・万十軒+のし2段+菱のし1段+素丸伏せ



笠平(風格)・・・一体型の塀瓦で、塀によく使用されます。


笠平(伝統)・・・風格の粒入(模様入)バージョンです。


5寸紐丸・・・一番簡素な瓦ですが、瓦を使用することにより、雨だれによる塀の汚れを防止します。


角桟垂付目板・・・合端(切合せ)が必要な、技術を要する高級な塀瓦です。

一口に塀瓦と言っても、意匠、予算等により様々な種類があります。
外構工事には欠かせない塀。
屋根と一緒に、瓦でコーディネイトしてみてはいかがでしょうか?