まず地下に行くと圧倒されるのが「唐招提寺金堂組物」の実物大模型。
中世の建築古典には、棟梁のあるべき姿として「五意達者にして昼夜不怠」と記しているそうです。
五意とは
①式尺(建築設計図)
②墨がね(部材に墨付けをおこなう規矩術)
③算合(工事費用の積算)
④手仕事(道具で部材を加工)
⑤絵用・彫物(装飾の下絵・彫刻)
を昼夜怠ってはいけない!とのこと。
現在にそのような人が果たしているのでしょうか???
大工道具の標準編成の展示
昭和18年に東京都大田区で行われた調査によると、本格的な建物をつくるのに必要な大工道具(標準編成第一形式)は何と179点!
どんな安普請でも最低限必要な道具(第二形式)でも72点。
全てが動態保存という方法で保存され、いつでも使用できるように全てをピカピカに研ぎ、錆を防いでいるとのこと。大変な保存作業です。
規矩術を極める二軒隅組模型
規矩術とは、三次元の複雑な収まりを曲尺と図法を駆使し解くことで、棟梁となる人物に欠かせない大工技術の神髄である。
その難解さから「大工と雀は軒で鳴(泣)く」との言があるそうです。
特に気に入ったのがこれ!
鉋削で仕上げた無垢のマカバ材のベンチ。何とも味わいのある風合いです。
次回も「竹中大工道具館シリーズ」の予定です(^^)
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