2020年6月30日火曜日

袖瓦いろいろ

先日「軒瓦いろいろ」をご紹介しましたが、今回は「袖瓦いろいろ」。


全国的に一番多く使用されている「普通袖」
三州瓦では「並袖」と言われ、名前は平凡ですが、一枚ずつ職人さんが加工して取り付ける難易度の高い袖瓦です。
瓦の品質と、職人さんの技能が高ければ、ご覧のように隙間なく仕上がります。



こちらは西日本地区で一般的な「紐付袖」


「流美袖」
「紐付袖」の出っ張り部分(通称 紐と呼ばれています)がなだらかになっており、53判の面取限定ですが、シンプル&コスト面でパフォーマンスが発揮できる袖瓦です。


入母屋造りの袖瓦によく使用される「横車」
入母屋造りが新築では激減している昨今、需要はほぼリフォームに限定されつつあるのが寂しい限りです。

バリエーションの豊富さが「いぶし瓦」の良さの一つ。
まだまだ「袖瓦」がありますので、次回のお楽しみに!

2020年6月26日金曜日

黒陶タイル

弊社玄関先の庭ですが、サツキの見ごろも終わり、庭師なみの技術がある従業員さんが、綺麗に草刈り&剪定をしてくれました。




壁に貼っているのは乾式タイルではなく、「黒陶タイル」といって、淡路瓦と同じ素材(粘土)を使用し、極限まで高温で焼き締めることにより、強い強度を持ったエクステリア材です。



いぶし製も味わいがありますが、表面に傷が入りやすく、メンテナンス作業が必要ですが、「黒陶タイル」は表面が非常に硬いので、頻繁に人が歩くような箇所にはお勧めです。

「淡路瓦」って屋根瓦だけ???って思われている方も多いと思いますが、このような商品もラインナップしていますので、エクステリア材としていかがですか?

2020年6月25日木曜日

ゴミステーション

弊社のある南あわじ市は、2005年1月11日に旧三原郡全町(三原町、西淡町、南淡町、緑町)が合併し誕生しました。

特に弊社のある旧西淡町内では、地場産業である「淡路瓦」の窯元が集約しており、ありとあらゆる場所に瓦が使われています。

今日ご紹介するのは、各地区に設置されている「ゴミステーション」
ゴミステーションにも瓦屋根が多数葺かれています。


弊社事務所裏にあるゴミステーションは、本葺き瓦の豪華版!


我が家が持ち込む地区の屋根は、陶器瓦和形オレンジ色。

地区の住人が、カギの開け閉め、燃えないゴミの日は各容器の出し入れ、ゴミ回収後の掃除など、当番制で行なっています。

我が家のゴミ出し担当の私は、いつも一番乗りなのはナイショですが(笑)

2020年6月23日火曜日

軒先瓦いろいろ

いぶし瓦は、バリエーションが豊富な所が良さの一つです。

4年程前のブログでもアップしましたが、再度ご紹介しま~~す。



一般的に一番主流なのが「万十軒」


正面に模様が入っている「粒入万十軒」
他産地では「京花」などと言いますが、寺社仏閣などで良く使用される軒瓦です。


「粒入万十軒」の丸い所だけ家紋、屋号など任意の模様にすることが可能な
「特注紋入万十軒」
寺社仏閣の家紋は勿論の事、店舗などの屋号を入れることでき、オンリーワンな軒先を演出できます。


軒先瓦で、最もシャープで、高級な「一文字軒」
職人さんが一枚ずつ擦り合わせをし、職人技が最も発揮できる軒先瓦です。


弊社オリジナルの「和風シンプル軒」
加工を必要とせず、名前のごとくシンプルな軒先を演出できます。


「ベタ万十軒」
「万十軒」の丸みを帯びた部分がフラットになっており、意匠的にシャープな印象を醸し出せます。


「カマ軒」
「一文字軒」と同様に、職人さんが一枚ずつ擦り合わせを必要とする高級品です。
個人的には一番好きなんですけどね。


また、「万十軒」「粒入万十軒」「紋入万十軒」「ベタ万十軒」には、弊社オリジナル
「水切り付軒先瓦」仕様になっています。
瓦の裏面に雨水を効果的に水切りする凸凹を設け、雨量が多い時の屋根下地との間に吹き込む雨水を阻止する機能です。
何と!この機能で特許取得済!
キーワードは「小さな技で大きな安心」
施工後は見えませんが、日々改良していかなければいけませんね。

2020年6月20日土曜日

日本夕陽百景 慶野松原

弊社のすぐ近くの国立公園「慶野松原」は、今年数十年ぶりに、遊歩道、瓦舞台などの整備工事を行いました。


昭和61年に完成した「ふれ愛かわら舞台」
千人以上の瓦手形が並べられ、何と!長嶋茂雄氏などの著名人の手形もあるのですよ。
今回リニューアルし、とても綺麗になりました。


慶野松原は、約5万本の淡路青松が生い茂り、白い砂浜が約2.5㎞にも及ぶ瀬戸内海でも随一の白砂青松の松原です。


日本夕陽百景以外にも、日本の渚百選、日本の水浴場88選にも選ばれている景勝地。


遊歩道沿いには地場産業の「淡路瓦」の鬼瓦などが随所に設置され、瓦のPRに一役買っています。


今年はコロナウィルスの影響で、残念ながら海水浴場は開設されませんが、遊歩道沿いには多くの宿泊施設があります。


など、食料自給率130%以上の「御食国 淡路島」の海産物、淡路牛、玉ねぎなどの野菜を上記宿泊施設さんなどで、舌鼓を打ってみてはいかがですか?

※御食国とは
 日本古代から平安時代まで、皇室・朝廷に海水産物を中心とした御食料を貢いだ国の事



各宿泊施設の周辺の遊歩道には、このような「桟瓦」「のし瓦」を積み上げたモニュメントも多数あります。


天候が良ければ、このような夕日を眺めることができますよーーーー。

2020年6月12日金曜日

プロポーズ瓦

今日は、ブラジル・サンパウロ地方で、恋人同士が写真立てに写真を入れ交換しあう風習があることから、全国額縁組合連合会が1988年から実施している「恋人の日」だそうです。

弊社近くの国立公園慶野松原には、全長1.5㎞の「プロポーズ瓦」がずらりと並ぶ「プロポーズ街道」があり、これまで1000組以上方々が制作され、毎年バレンタインデーの合わせて「プロポーズ瓦コンテスト」が行なわれていました。

残念ながらここ2年間は応募作品が少なく、コンテストが開催されていないので、今年「プロポーズ街道」の再整備を機に「もう一度、慶野松原を恋人たちの聖地に」と関係各所でPR中です。



以前は慶野松原にある宿泊施設「慶野松原荘」の館内で制作をしていましたが、現在は車で5分ほどの安冨白土瓦さんで、1枚 2,200円にて製作が可能です。



安冨白土瓦さんの工場内に併設している「かわらや」さんでは、先着100名様に「かわらや特別メニュー」が!!!

何と! プロポーズ瓦(2,200円)+ランチ(かわら焼きプロポーズセット2名様分)+ボトルワイン(ノンアルもあり)が7,000円で用意されています ※要予約

日本唯一のプロポーズ瓦づくりと、日本でここだけの瓦焼きランチ、いかがですか???


今年はコロナウィルスの影響で海水浴場も閉鎖されますが、慶野松原では天気が良ければ、このような瀬戸内海に沈むサンセットが見ることが可能です。

絶景をみながら「瓦ぬ愛」を誓ってみてはいかがですか?

2020年6月11日木曜日

棟メンド瓦

近畿地方は昨日梅雨入り。
今日は午後からかなり雨が降っている淡路島です。

工場では、窯入れ前の「棟面戸(めんど)」待機中。

 


従来の葺き土を使用し、表面だけ漆喰を塗っていた工法では、経年劣化により漆喰が剥がれ、定期的なメンテナンスが必要となります。
(現在のように葺き土を漆喰で使用する場合はこの限りではありません)





地域性にもよりますが、より一層頑丈にするための「面戸(めんど)瓦」

風雨にさらされる屋根。
メンテナンス費用を考えれば、お得だと思いますよ。

また、梅雨に入り雨が多く降れば「雨漏り」が発生するお宅もあるかと思いますが、危険ですので絶対に上らないで、点検は地域の屋根専門工事店にお問合せ下さいね。






2020年6月2日火曜日

新築工事 瓦工事スタート

今日から新築現場の瓦工事がスタートしました。


今回の物件は随所にこだわりのある商品をお施主様、設計士様とチョイス。
軒瓦は「ベタ万十軒」
通常は丸みのある「万十軒」が多いのですが、「ベタ万十軒」はシャープな印象に仕上がります。


桟瓦は、一般物件では珍しい「切落」
水垂れ部が、名前のごとく切り落としており、重厚感を醸し出し、光の加減で陰影を楽しめる瓦です。


一般物件に多い「面取」
これも名前のごとく、水垂れ部の面を削ぎとっており、軽やかな仕上がりになる瓦です。

まだ袖瓦の写真がありませんが、今回は袖瓦も陰影が楽しめる「中付袖瓦」をチョイス!
梅雨入り間近のジメジメした気候になってきましたが、職人さんも腕が発揮できるのでテンションマックス!で気合が入っています。

棟瓦も鬼瓦を使用しないシンプルな仕上がりの予定。
完成が楽しみです。