2020年1月18日土曜日

あれから25年。

6,434人が亡くなり、3名が行方不明となった「阪神淡路大震災」は昨日で25年になりました。



「瓦屋根が重いから倒壊した!」
との風評被害により、当時の生産量に比べ現在は激減の一途をたどっています。

「日本の原風景」を維持すべく、瓦産地、全国の屋根工事店が一丸となり、現在では、
「ガイドライン工法」といい、耐風・耐震工法が主流となっています。


震災当時は「土葺き」工法と言って、瓦の下に葺き土をたくさん置き、土の接着力で瓦を留めていました。
葺き土のお蔭で断熱効果があり、夏涼しく、冬暖かい効果があるのですが、
年数が経てば接着力も低下し、地震でズレ落ちたり、台風で飛んだりしていました。


現在の「ガイドライン工法」は
先ず、一番風の影響を受ける軒先、破風(屋根の外周部)はステンレス製の釘、ビスで「3点留め」


従来留め付けていなかった「のし瓦」(棟部)は、銅線でしっかり緊結することのより、
頑丈な屋根になっています。

また、「葺き土」を平部には使用しないので屋根全体の重量も半分以下になっています。


震災の影響もありますが、
ライフスタイルの変化による住宅の洋風化
地域工務店の減少及びハウスメーカーの台頭
家を「建てる」から「買う」への消費変化(スクラップビルド)
核家族化によるリフォーム市場の減少
初期費用が他の屋根材より高い
などの要因もあり、日本の屋根から「瓦」が減っています。

しかし、
基本メンテナンスフリーによるランニングコストの安さ
1枚から差し替え可能なメンテナンス性
雨に強い形状
役瓦が豊富なデザイン性
原料は粘土100%の自然素材
などなど良い面がたくさんあります。

また、夕立の後には気化熱を放出し、ヒートアイランド現象の低下にも貢献するのですよ。
アスファルト舗装だらけの都会の屋根にこそ「いぶし瓦」の屋根が増えれば、熱帯夜の日数が減るかも??






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