2017年3月30日木曜日

いぶし瓦製オカリナ

所用でかわらやさんに伺うと、淡路島で書家・詩人として活躍中の友地さんが来店していました。

友地さんは一昨年、オカリナと運命的な出会いをし、現在、オカリナ作家としても大活躍中です。

オカリナと言っても、「いぶし瓦製」の手びねりの「吟オカリナ」


キャッチコピーは「つち、うたう。」


演奏をお願いしたら、快く吹いてくれました。

何という優しい音色なんでしょう!

一瞬でオカリナのファンになりました!

2017年3月28日火曜日

切落53判④

現在進行中の改修工事も終盤に差し掛かりました。





大屋根の棟積みが終了し、下屋の袖瓦の合端(加工)へと進んでいます。



ほとんどが「中付袖」といって、垂れ部分が中に凹んだ袖瓦を使用しているのですが、下屋の左側が倉庫との取り合いで幅が取れないので、その部分だけ出っ張りのない「袖瓦」を使用します。

屋根形状によって臨機応変に対応できるのも「いぶし瓦」の良さの一つなのです。

2017年3月27日月曜日

切落53判③

現在進行中の改修工事、順調に進んでいます。




今日はマニアックな工具のご紹介。


瓦破断機。通称「押切(おしぎり)」

棟際の半端瓦など、所定の大きさに割る働きをする工具です。

電動工具ほど綺麗に切れませんが、「押切」は埃がでないので、人にも環境にも優しい優れものです。


切断後は、こんな感じで使用します。

しかし、この工具を考案した人は凄いっすね。



2017年3月24日金曜日

切落53判②

現在進行中の改修工事。

久しぶりなことの多い現場ですが、袖瓦もちょっと珍しい「中付袖」を使用しています。


あらかじめ、合端(あいば)と言って、職人さんが一枚ずつ行儀を確認しながら加工します。



出っ張り部分が影を作り、陰影が楽しめる袖瓦です。

正しく職人技!隙間なく取付完了!

大変な作業ですが、職人さんも技量を十分に活かせる現場で楽しく進行中です(^^)

2017年3月23日木曜日

切落53判

現在進行中の改修工事では、施主様のご希望で、桟瓦は「切落」を使用しています。



水下側が名前のごとく切り落とされていて、重厚感があり、また影ができるので陰影が楽しめる瓦です。


現在、一般住宅で主流の「面取」。※三州では「削(そぎ)」と言います。

切落とサイズは同じですが、面取は軽やかな印象になります。


二トン車1台分の「葺き土」


現在は、「葺き土」を使用しない「引掛け桟工法」が主流ですが、これもまた施主様のご希望で、今回は「なじみ土工法」で施工しています。


「なじみ土」とは、ねじれの調整、野地ムラの修正、瓦の安定のために入れる土のことで、瓦の精度が良くなっている昨今、または軽量化のため「なじみ土工法」はめっきり少なくなり、今回は久しぶりです。

袖瓦も滅多に使用しない「中付袖瓦」

袖瓦の作業風景は後日報告します(^^)


2017年3月21日火曜日

瓦製ブレスレット

いつもお世話になっている安冨白土瓦さん。

粘土体験、瓦の上で「猪豚」を焼く“かわや焼き”などで、連日観光客が多く来店していますが、お土産用に瓦製の様々なアイテムが販売されています。



今回新発売されたのがこれ!


鬼瓦の魔除けブレスレット。

その名は「輪鬼(わき)あいあい」(^^)


早速、一個購入しました!

ご購入・値段のお問合せは→安冨白土瓦まで(^^)

2017年3月20日月曜日

久しぶりのトラック野郎

世間は三連休。

淡路島にもたくさんの観光客が来てくれ、他県ナンバーの車が多く走っていました。

そんな中、今日は久しぶりにトラック野郎(^^)


大きな入母屋屋根の改修現場に瓦の配達業務。


搬入路が狭いので、全てバラ降ろし(^_^;)



天気は下り坂なので、荷降ろし後はシート養生して雨に備えます。

久しぶりに明日は筋肉痛かな???

年齢のせいで、もしかして明後日???( ゚Д゚)

まだ棟物関係がかなり必要なので後日ガンバリマス!

2017年3月17日金曜日

建築建材展2017④

先週、東京ビッグサイトで開催された「建築建材展2017」ですが、同時開催のJPANSHOPで、日本空間デザイン協会など主催の「最新で最高の空間デザインがここにある」という企画展示がありました。

色んな写真がある中、何と!南あわじ市役所が!


日本空間デザイン協会特別賞【地域賞】に選ばれ、展示されていました。





【授賞理由の抜粋】
日本三大瓦の一つ「淡路瓦」の産地である南あわじ市の庁舎として、地元素材せある瓦を建物内外・サインに採用し、地域性を活かした意匠を実現した。
地元瓦工場と連携し、最も汎用的な「桟瓦」を利用し、日よけや目隠しのための瓦スクリーンを開発。瓦工場の高い技術と経験を活かし新たな建材利用への可能性を示した。

このような、嬉しい論評をいただきました。

開庁から来月で二年。

建設に携わった一員として東京でこのような展示を見学でき、非常に嬉しく感じました。

2017年3月16日木曜日

祝!上棟(いぶし瓦編)

先日上棟した物件の瓦工事が順調に進んでいます。

使用瓦は「いぶし瓦」

残念なことに、瓦の産地の淡路島でも、新築で「いぶし瓦」は少なくなりました。



防水シートのルーフィングは遮熱タイプ。

初期コストはかかりますが、輻射熱を抑え、小屋裏の温度上昇を抑える効果があり、結果的に冷房費の削減につながります。




袖瓦はお任せだったので、「流美袖(りゅうびそで)」をチョイス。

重なり部分がなだらかで、シンプルな印象を与えてくれる袖瓦。個人的に一押しの瓦です。

また、大工さんが瓦の割付通りに野地をピタッと仕上げてくれたので、気持ち悪いくらい(笑)横割が綺麗に収まりました。

中々ここまで仕上げてくれる大工さんは珍しいので、ホントに感謝です。


棟部は、強固な粘着性を保てる南蛮漆喰と、「のし瓦」は銅線で留め付け、万が一の災害に備えます。

物件の周辺は田んぼが広がる地域。「日本の原風景」である「いぶし瓦」を採用してくれたことに感謝し、残りの作業を仕上げたいと思います。




2017年3月15日水曜日

建築建材展2017③

先週、東京ビッグサイトで開催された「建築建材展2017」、淡路瓦工業組合のブースにお立ち寄りくださいました皆様、誠にありがとうございました。



昨年のジャパンホームショーのデザインをキーコンセプトに、各種屋根瓦と壁材・床材などの景観材をメインに展示しました。




例年に比べ来場者の入りは少なく感じましたが、立ち寄ってくださった方々は熱心に見学、説明を聞いていただき、中身の濃い展示会だったと思います。


各地で発生する地震で「瓦は重いからダメ!」「屋根は軽くしないと!」など瓦に対する負のイメージが強いですが、防災瓦の普及、施工時のガイドライン工法などを説明すると非常に熱心に耳を傾けてくれ嬉しく感じました。

地震時の倒壊は主に躯体(柱、壁)などの強さによるところが大きく、瓦を載せることのできる家は、結果として強い家となります。

これからも展示会、SNSの発信を通し、地道な啓蒙活動を続けていきます!

「瓦を載せることのできる丈夫な家を!」

その結果、軽い屋根を選ばれても仕方ありません。

2017年3月14日火曜日

屋根瓦リフォーム

最近季節の変わり目で天候が安定しませんが、天気予報とにらめっこしながら、昨日は、とある屋根リフォーム(葺き替え)工事の瓦撤去を決行しました。


【着工前】



念力が通じたのか、何とか小雨が降ったりやんだりの中、既存の瓦と葺き土はクレーンでどんどん撤去していきました。



進入路が狭かったけど、敏腕オペレーターのM氏は難なく現場に入り、スピーディーなクレーン作業で予想より早く瓦の撤去が完了しました。


職人さん達の頑張ってくれ、掃除、シート養生が終了したとたん、雨が強くなってきました。

昨日のメンバーに雨男がいなくてやれやれです(^^)

後は大工さんの作業を待って瓦工事がスタートします。

この物件は民家では珍しい「切落桟瓦」と袖瓦は「中付袖」仕様です。

工事風景は後日レポートしますのでお楽しみに(^^)

2017年3月4日土曜日

建築建材展2017②

標記展示会が、いよいよ来週の火曜日に東京ビッグサイトで開幕し、淡路瓦工業組合は今年もブースを出展します。



            ※昨年のジャパンホームショーのブース

今回は昨年のジャパンホームショーのブースの半分(二小間)になりますが、デザインはキーコンセプトで、ブースはギュッとコンパクトになりますが、中身は濃い展示になりそうです。


スタッフは「いぶし銀」ポロシャツを着用してご来場をお待ちしておりますので、お気軽にお越しください。

また、愛知県の三州瓦さんも例年通り出展されます。

瓦ってなかなか直接目に触れることが少ないと思いますので、この機会に淡路瓦・三州瓦をじっくりご覧ください。


開催日時:平成29年3月7日(火)~10日(金)
開催場所:東京ビッグサイト ブースAC5044
開催時間:10:00~17:00(最終日は16:30まで)

ちなみに私は先発隊なので、7~8日のみブースにいま~~~す。

2017年3月2日木曜日

仕事がスピーディーに。

今日、弊社の香川営業所の所長からラインで写真が届きました。


内容は「このセメント瓦はどこのですか???」

早速、セメント瓦メーカー様に転送したらビンゴ!ありました!

所要時間は10分足らず。お得意先様にもすぐ返答でき、スピーディーに解決しました。

一昔前までは、デジカメで撮影し、パソコンに画像を取り込み、メールで送信。

この作業だけでも手間と時間がかかっていました。

また、急ぎの時は今でも電話ですが、急がない報告事などはラインが本当に便利です。

人間は便利なものを使い始めればそれに慣れてしまい、旧式には戻れませんよね。

車もETCが当たり前になり、通行券を取るやりかたには戻れません。

年々新しいツールが出来ますが、近未来はどんな感じになるのでしょう?

便利になるのは嬉しいですが、オッサンは付いて行くのに必死です(苦笑)

2017年3月1日水曜日

瓦の復元

お得意先様から、瓦の復元依頼をいただきました。


この瓦は何と!昭和7年製!今から85年前の瓦です。

現在と違い、昭和初期。ほとんど手作業で作られていたと思いますが、非常に精度の高い瓦で、改めて昔の人は凄いと感心。


とある物件の改修工事で、差し替え分のご依頼です。


古き良きものの伝承。新生屋根材だと無理ですが、このようなことができるのも粘土瓦の良さなのです。