2015年4月30日木曜日

GW休暇のご案内

現在、淡路島では花みどりフェア 淡路花博2015が淡路夢舞台及び国営明石海峡公園をメイン会場に開催中です。

淡路瓦工業組合も瓦小物の販売及びPRを行うため、5月2日(土)~6日(水)の期間中、ブース出展します。
※弊社は3日(日)担当です。
メイン会場及び、洲本会場、南あわじ会場でイベントが盛りだくさんなので、ゴールデンウィークのご予定がまだ未定の方々は、是非淡路島にお越しください。
花みどりフェア公式HP→

グルメ情報として
淡路島の生しらす
淡路島の生さわら丼
淡路島バーガー
などなど美味しいものがいっぱいです。

なお、弊社では、5月2日(土)~6日(水)の間、GW休暇を取らせていただきますので、ご迷惑をお掛けいたしますが、宜しくお願い申し上げます。


2015年4月29日水曜日

棟瓦いろいろ②

棟瓦いろいろ

前回に引き続き、棟瓦のご紹介です。

のし2段+5寸素丸伏せ(端部には素丸端使用)

鬼瓦を使用すると趣があっていいのですが、シンプルモダンなデザインには、この仕様が一押しです。

7寸丸伏せ

S型の7寸丸(幅が約210㎜の冠瓦)を使用。

紐付三角棟伏せ

平板瓦の三角棟瓦を使用。

紐付片流れ棟伏せ

こちらも平板瓦の片流れ棟瓦を流用。

本来、瓦の意匠、地域性を保つために前回ご紹介した従来の「棟瓦」を継承して行きたいのですが、建築工法やニーズの変化に応じた軽量化及び、シンプルモダンに合う瓦をラインナップしています。




2015年4月28日火曜日

棟瓦いろいろ①

棟瓦いろいろ

屋根の一番上の所を「棟」と言います。
軽量化が叫ばれている昨今ですが、屋根の中でも「棟」が役瓦の種類も多く、独自の意匠が反映される部位です。

のし3段+5寸紐丸伏せ(角張鬼)

一番ポピュラーな組合せです。

のし9段+垂紐付付丸伏せ(福林鬼)

淡路島の入母屋屋根に多く使用されている組合せです。

のし8段+紐付丸伏せ(福林鬼)

こちらも、淡路島の入母屋屋根に多く使用される組合せです。

のし7段+丸桟冠振伏せ

丸桟冠振は、関西地方で多く使用されています。

紐のし4段+井筒のし1段+紐付冠振伏せ

井筒のしと紐のしの組合せは、香川県で多く使用される、豪華な組合せです。

一口に「棟瓦」と言っても、地域性が非常に出る箇所なので、各地に旅行中に見比べてみると面白いですよ。

2015年4月27日月曜日

瓦屋根標準設計・施工ガイドライン

今日は、工事方法の変化についてのお話です。


台風や地震が来るたびに、「瓦は重いからダメ!」と言われ、写真のような昔の工事方法だと、自然の力に対して脆弱で、被害が多く発生しました。

そこで、全国の屋根瓦工事業の団体「社団法人 全日本瓦工事業連盟」が主導し、科学技術的データに基づいた「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」を平成13年に発行し、災害に強い工事方法を推奨しています。


棟部の施工は、葺き土から接着性に優れた「南蛮漆喰」を使用し、向かい合わせの「のし瓦」を銅線で留め付けし、災害に対して強い工法になっています。


また、風にあおられる可能性のある軒先は、三カ所で留め付けし、二枚目からの桟瓦は、ステンレスの釘で留め付けし、災害に備えています。

施工後の見た目は昔と変わりませんが、災害に強い施工方法は日々進化していますので、安心して瓦を使用してください。
キーワードは、「見えないところのこだわり」ですね。





2015年4月25日土曜日

袖瓦いろいろ②

昨日に引き続き、袖瓦のご紹介です。

中付キザミ袖

中付キザミ袖・・・葺き足(瓦の重なりが多い)が短い、寺社仏閣に多く使用される袖瓦です。

キザミ平

キザミ平・・・淡路島の入母屋屋根に多くみられる袖瓦です。

横車

横車・・・万十軒のような、丸みの付いた袖瓦で、模様入り(粒入)もあります。

まだ数種類ありますが、今回ご紹介した袖瓦だけでも、桟瓦の寸法に応じたサイズ及び、面取、切落があるので、製造元の管理がなかなか大変です。

2015年4月24日金曜日

袖瓦いろいろ①

今回は、袖瓦(ケラバ)のご紹介です。


袖瓦とは、切妻屋根の左右の端部に使用する瓦です。


普通袖

普通袖・・・関西~東日本で一般的に使用される袖瓦で、一枚ずつ擦り合わせが必要です。

紐付袖

紐付袖・・・中四国、九州地方で一般的に使用される袖瓦です。

中付袖

中付袖・・・普通袖の剣(垂れた部分)が内側に入っていて、陰影が楽しめる袖瓦です。

流美袖

流美袖・・・紐付袖の紐部分に丸みを持たせた、数年前に発売した新しい袖瓦です。

まだ種類がありますが、次回ということで・・・。

2015年4月23日木曜日

軒瓦いろいろ②

昨日に引き続き、軒瓦のご紹介です。

一文字軒

一文字軒・・・一枚ずつ職人さんが擦り合わせ、隙間なく施工する最高級の軒瓦です。

カマ軒

カマ軒・・・こちらも一枚ずつ擦り合わせが必要な、高級な軒瓦です。

ベタ万十

ベタ万十・・・万十軒の丸い部分が膨らみがなく、平らな軒瓦です。


和風シンプル軒

和風シンプル軒・・・施工性が簡素で、一文字軒に近いすっきりした意匠の軒瓦です。

また、初夏の頃に、今までにないシンプルな軒瓦を販売予定です。
全容は、近々発表できると思いますのでお楽しみに!



2015年4月22日水曜日

軒瓦いろいろ①

いぶし瓦には、役瓦の種類が沢山あり、組合せにより、オンリーワンの屋根を形成することが可能です。

まずは、軒瓦のご紹介です。

万十軒

万十軒・・・一般的に一番多く使用されている軒瓦です。
       弊社では、裏側に水切り機能が付いており、特許取得済みです。

粒入万十

粒入万十・・・寺社仏閣に多く使用される軒瓦です。


紋入万十

紋入万十・・・丸い部分に、家紋や屋号等を入れることが可能な軒瓦です。

シンプルなタイプの軒瓦は、明日ご紹介いたしますのでお楽しみに!

2015年4月20日月曜日

淡路瓦の素材

今日の神戸新聞の淡路欄に伝統産業を歩く~瓦師の系譜13~が掲載されました。


日々窯元が瓦を製造できるのも、粘土業者様が粘土を粘り気に応じてブレンドし、配合粘土として供給してくれるからです。




粘土業者様から供給の受けた粘土は、さらに弊社でロールクラッシャーという機械に通し、0.2㎜厚に仕上げます。

日々の温度、湿度に応じ水分調整をし、真空土練機で「ところてん」のように粘土を押し出し、ようやくプレスをする前準備は終了です。

淡路瓦は、淡路島産100%の粘土がないと成し得ません。
淡路島の大地の恵みと、粘土業者様の日々の努力に感謝し、瓦造りに精進していきたいと思います。


2015年4月18日土曜日

祝!上棟(9寸勾配屋根)

先日上棟した、9寸勾配の瓦工事が完工しました。



一般的な屋根勾配は4~5寸が多いので、9寸勾配だと屋根の上では絶壁に近いです。

   

トップライトを付けると採光性は抜群!

今回の物件は、設計士さんの意向で、袖部、棟部は板金仕舞ですが、瓦を採用してくれたことに感謝ですね。












2015年4月17日金曜日

水切り機能付軒先瓦(特許取得済)

弊社の一般的な軒先瓦(万十軒)は、雨水を水切りするために凸凹を設け、台風などの豪雨の時、屋根下地(瓦座)に吹き込む雨水を阻止する形状を備えています。

特許取得(特許 第4654159号)
2009年度 「グッドデザインひょうご」選定商品



キーワードは「小さな技で、大きな安心」


施工後は樋が付いて目立ちませんが、長年に渡り、屋根下地をしっかりガードします。


2015年4月13日月曜日

淡路島の地震から二年

平成25年4月13日に淡路島を震源とした最大震度6弱の地震から、今日で丸二年になります。


半壊、一部損害を含め、淡路島全島で約8000棟の物件に被害がありました。

約20年前に発生した「阪神淡路大震災」後の施工方法の改良により、大震災後の施工物件の被害はほとんどありませんでしたが、それ以前の物件に被害が集中しました。


旧工法では、瓦の下に葺き土を置いて施工する「土葺き工法」が標準でしたが、現在では、上記写真のような、ルーフィング(防水シート)の上に「瓦桟木」を打ち付け、瓦をステン釘等で留め付ける「引掛け桟工法」が主流です。

瓦自体もフックが付いた「防災瓦」が主流となり、震度7クラスの揺れにも耐えうる性能があります。

《瓦は重いからダメ!》との風評被害が続いていますが、見た目は同じでも、施工方法は日進月歩で改良されています。

防水性能、遮音性能、互換性など、粘土瓦(特に和瓦)には他の屋根材より優れた性能がたくさんあるのですよ!

2015年4月11日土曜日

SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)でのつながり

先日、同級生から「自宅の外壁塗装中、足場屋さんが瓦が割れているのを発見したから見に来て~」との連絡。

後日見に行くと、瓦は瓦ですが、十数年前に廃業したメーカーさんの商品。
万事休すと思いましたが、なんと1枚だけ在庫がありました。

この同級生とは、高校卒業後20年以上会っていませんでしたが、約一年前の同窓会で再会し、それからSNSでつながりました。

一昔前だと考えられませんでしたが、最近では各SNSの普及で本当に便利になりました。

まだまだ、アナログ全盛の屋根瓦業界で、通常の商流はBtoB(企業間取引)がメインですが、ホームページ、ブログ、フェイスブック等で瓦の良さを、一般の方々に情報発信していきたいと思います。

2015年4月10日金曜日

瓦の寸法

粘土瓦の寸法について
粘土瓦は、日本工業規格(JIS)で寸法、吸水率、曲げ破壊荷重が規定されています。

和瓦(J型)では、53A、53B、56などがあり、規格判ではありませんが、地域性などにより、瓦の重なりが深い、「深切判」「両深判」、庇、門などに使用される小瓦(80判、100判)などがあります。

実際の瓦の働き寸法とは、全長、全幅から重なり部分を差し引いた(上記赤線)寸法のことであり、修理等でお問合せいただく場合は、働き寸法をご連絡いただければ非常に助かります。

和瓦の良さは色々ありますが、今回アピールしたいのは「互換性」

数十年の長きに渡りお住まいになる家。
後々、どんな家でもメンテナンスが必要になりますが、その時、互換性のない屋根材だと修理不可となります。
しかし、和瓦だと大丈夫。
仮に製造メーカーが違っても、差し替え(修理)ができる優れものです。

住宅購入は高い買い物。数十年後のメンテナンスも視野に入れ、購入の際はご検討ください。

2015年4月9日木曜日

淡路瓦の原点

瓦造りにおいて、何より大事なのが「粘土」

淡路瓦が愛知県、島根県と並び、日本の瓦三大産地になったのは、瓦造りに適した良質の粘土が

たくさん採れるからです。
【粘土採掘場】

画質が悪いですが、中央左側に見える大型ダンプが小さく見えるほど、広大な敷地です。


昔、「野球をしてホームランを打ったら、海に入るから野球は出来ないのですか?」と真顔で質問さ

れたことがあるほど、初めて工場見学等で、淡路島に来られた方々は、口を揃えるように「淡路島

って広いですねぇ」とおっしゃります。



淡路の粘土は、非常にキメが細かく、淡路瓦の代表的な「いぶし瓦」の肌艶の良さは、淡路島産

100%の粘土がないと成り立ちません。

住宅性能や環境への関心が高まる昨今、デザイン、コストも当然大事ですが、素材に注目して屋

根材を吟味するのも面白いですよ。






















2015年4月8日水曜日